須坂紫那

コミカライズBL「隣の嘘つき」須坂紫那✕安西リカ ネタバレ感想

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2018年9月号のディアプラスより、須坂紫那先生と安西リカ先生のタッグで新作「隣の嘘つき」の連載がスタートしました

須坂紫那先生も安西リカ先生も好きなので「期待大!!!」の連載なのですが・・・・

コミカライズは、当たり外れが多いというのも現実でして・・・

どんな感じのストーリーになるのか連載を追いかけていきたいと思います

「隣の嘘つき」の紹介

「隣の嘘つき」は、小説ディアプラス2012年ハル号に掲載された「いつものところで、待っているから」が原作だそうです

第一話を読むと、リーマンBLです

表紙の煽りはこんな感じ

満たされないことが当たり前だと思っていた。
君と出会うまでは・・・・

読んだところ、隠れゲイと嘘のないゲイとのこれからはじまるBLって感じです

原作があるからでしょうか?

心理描写の部分がきっちりと描かれていてとてもすてきな感じに仕上がっています

「隣の嘘つき」第1話(ネタバレ有り)

カフェで隣り合わせになり知り合いになるふたり

ス○バもどきのカフェで彼女と待ち合わせをするリーマン

彼の名前は「高瀬」

顔も身長も人並み以上。大手会計事務所に勤め、美人で料理がうまい婚約者がいる

うわー・・・自己紹介がすでに「嫌味」ですね!!

彼女との待ち合わせにいつもここのオープンカフェを利用しているようです

そして、その彼の隣に座るリーマンがIT関係の会社に務める伊藤君

ふたりは知り合いでもなんでもないのですが、何度かこのカフェで顔を合わせていることでお互いがお互いのことを認知している

そしてある日、待ち合わせの最中、コーヒーのおかわりをしに行こうとした高瀬に伊藤くんが声をかけるのです

職業などの自己紹介などの他愛もない会話をし、その場は一度別れるのです

高瀬は彼女と別れ・・・伊藤は・・・

実は高瀬は、クローゼットゲイ

でも、女性とつきあい結婚し家庭をもつことが幸せだと自分の性癖を抑え込んでいる

高瀬が、カフェで伊藤くんの存在を特に意識しだしたのは、伊藤くんは、そのカフェでいつも彼氏と待ち合わせをしていたから

いつも彼氏の到着をうれしそうに迎える伊藤君の笑顔が彼に興味を持った理由でした

そして、高瀬の婚約者と結婚し、家庭をもつという将来設計は、ある日、彼女の「浮気」によって終止符が打たれます

あっさりした別れ・・・

でも、不誠実だったのは自分も同じだと思う高瀬

そういう愚痴を、カフェで会った伊藤に話したいと思うんです

しかし、カフェに伊藤は現れなくなってしまう

「彼に会えば、何かが変わる」

そういう予感を胸に、半年たったある日、お昼を食べている定食屋で伊藤と待ち合わせをしていた彼氏の姿を見かける

男の横には赤ん坊を連れた女性が一緒にいて、高瀬は、男が伊藤のことを振って女性と結婚したのだと状況を察します

元彼に、伊藤の今の居場所を聞く高瀬

伊藤の彼氏は「知らない」と答えるのです

再会できるふたり。高瀬は嘘をつき続け・・・

その後日・・・カフェに伊藤が久しぶりにいる姿を見つける高瀬

高瀬の姿を見て「高瀬さん!」とうれしそうに声をかける伊藤

伊藤は、元彼から連絡をもらい、高瀬に会いにカフェで待っていたんですね

そして、一緒に居酒屋に移動するふたり

伊藤の言葉のひとつひとつから伊藤の現在状況を把握しようとする高瀬

他の女性を妊娠させて結婚してしまった元カレのことを未だひきずっている伊藤さんの情の深さに「そんな風に誰かを純粋になれるなんて」と驚く

そして、高瀬は、今度こそ伊藤さんとつなぐ糸を離したくないと「彼女と別れると思うから、時々、一緒に飲んでほしい」と嘘をつきます

そういったほうが、伊藤の同情をひけるという打算を働かせている高瀬

伊藤は快く承諾しますが、「(自分はゲイだけど)前カレで懲りたので、ストレートの人は好きにならないって決めたから安心してくださいね」と明るく返事をするのです

「自分もゲイ」だと告白するタイミングを失う高瀬

連絡先を交換し別れるところで次回に続くです

なにが面白いって・・・高瀬のかっこつけぶりですよね!

ゲイなのに女性と結婚しようとする・・・

伊藤に逢いたくてカフェに通っていたのに、たまたま来たかのように言い訳する

伊藤ともっと親密になりたいのに、女性に振られたということで同情を引こうとする

もう・・・

伊藤のことを意識しまくって、伊藤の一言一言を逃すまいと必死なのに、その必死さを出すまいと一生懸命なところが、むちゃくちゃかっこ悪いんですよ

でも!

嘘が必死になればなるほど、伊藤に対して「本気」になっていくように見えるのがむちゃくちゃ面白いんです

対する伊藤は、嘘偽りのない思っていることを口にしちゃう素直な男性

どんな風に距離を縮めていていくのか?とても今後の展開が楽しみですね

「隣の嘘つき」第2話(ネタバレ有り)

自分の性癖を受け入れつつある高瀬だが・・・

伊藤くんと毎週のように会うようになった高瀬

伊藤と一緒に過ごすことで、ようやく自分の恋愛対象は同性であることが受け入れられそうな気持ちになってくる

明るくて、笑顔がキュートで任侠映画の俳優が好きで、おしゃべり上手な伊藤

ある日の映画の帰りにたまたま入ったレストランがカップル向けで、キラキラしたおしゃれな食べ物ばかりが運ばれてくる

「男二人でこれは・・・」と少し居た堪らない高瀬

伊藤くんに「まだ彼女できないの?」と話を振られた高瀬は、ほんとうのことを言おうと思うんだけど、その気持ちとは裏腹に口は「まだ失恋の傷が癒えてないから・・・」などと言ってしまう

高瀬は、伊藤に「次を考えてない?」と確認する

すると、伊藤から、元カレからはがきがきたと聞かされ、今度は焦る高瀬

もしかして、元カレは伊藤に未練があるのでは?と心配で仕方ない

伊藤は、元カレのことを「いいかげんでわがままだったけど、そういうところも好きだったんだ」としんみりして話す

すぐに、明るく「もしかして、おれってM?」と自虐ネタで空気を明るくしようとする伊藤

高瀬は「そんなハガキ捨てろ。あんな男に友一(伊藤)は勿体ない」というと、伊藤が「あー・・・高瀬さんみたいな人と付き合ったら幸せなんだろうな」と言います

その伊藤の言葉に激しく動揺し飲んでいるビールを噴き出す高瀬

その高瀬の姿に「そんな焦んなくてもノンケは狙わないよ」という伊藤

高瀬は、この時、猛烈に伊藤に本当のことを知ってほしいって気持ちが膨れ上がります

けれど、テーブルの周りにいる男女のカップルが目に入り、その気持ちが一気にしぼんでしまう

もし・・・伊藤に受け入れてもらったとしても、自分はかわれるのか?と気持ちが揺らぐのです

帰り道、「伊藤は誰にでもオープンにしているのか?」と聞く高瀬

伊藤は、「聴かれたらゲイだって答える」という

何を言われても平気だと言い、「偏見は受け入れる」というのです

高瀬は、つまらないプライドが邪魔をして自分らしく生きることができない自分が恥ずかしくなります

別れ際・・・

伊藤くんは「元カレからもらったはがきを捨てろ」と言ってくれてありがとうと高瀬に言います

そして、すごくいい笑顔をしながら「前彼に腹が立たなくなった。高瀬さんのおかげだと思う。ありがとう」と言うのです

その伊藤の笑顔に、高瀬はたまらなく「伊藤が好きだ」という気持ちでいっぱいになって、それを伝えたいって気持ちが溢れてくるのです

このマンガの面白さは、主人公の高瀬の臆病さ

わたしも優柔不断なところがあるので、この揺れ動く気持ちにすごく共感できます

相手のささいな一言で気分が高揚して、「YES!」となったかと思うと、ささいや状況の変化に「やっぱりNO!!」となってしまう

自分の性癖や世間体などの問題も加わって、高瀬さんはほんと大変ですが、そこを楽しめる回となっています

「隣の嘘つき」第3話(ネタバレ有り)

「デートの練習」という口実で伊藤とデートができる高瀬

伊藤くんを「デートの練習」という理由で、無事デートに誘うことができた高瀬

前回はカップルだらけの店に男二人で入ることに動揺したが、今回は、心づもりがあったためか心落ち着けて、目の前で楽しむ伊藤くんの姿をじっくり見ることもできる

ふたりで渓谷にある橋を渡ろうとすると、高所恐怖症で渡ることができない伊藤

高瀬は「本当は一緒に見たい」って気持ちもあるけれど、そこまで嫌がるのであれば無理強いはできない・・・と、ひとりその橋を渡ることにする

しかし、少し遅れて高瀬の後ろから真っ青になりながら伊藤が後をついてくる

伊藤の真っ青な顔に手を引いて戻る高瀬

飲み物を与え「そんなに苦手なら待ってりゃよかったのに」と声をかける

すると、伊藤は、前カレの話をしだす

前カレは、なにか気に食わないことがあるとすぐに伊藤を置き去りにしてどこかへ行ってしまったという

伊藤は、置いてけぼりにされると精神的ダメージがひどくて辛かったみたいで・・・

「そんな前カレ忘れろ」と言う高瀬

伊藤は、「高瀬さんといると、前カレのことを思い出すことが多いんだよね・・・」と言う

高瀬さんがやさしいから、前カレに自分がどんなに愛されていなかったのかがわかると言う伊藤

けれど、高瀬に気を遣わせまいと、「へへ」と笑うのです

高瀬は、前カレに捕らわれたままの伊藤に今度こそ告白しようと決意します

ようやく告白ができた高瀬。伊藤の返事は・・・

いつも待ち合わせ場所に来るのが早い伊藤くんよりも先に待っておきたいと40分も前に待ち合わせ場所にくる高瀬

けれど、伊藤くんはすぐに待ち合わせ場所にやってきた

高瀬が「いつもこんな早くにくるの?」と聞いたら、伊藤くんは「好きな人を待つのが好きだから・・・」とぽろりと言ってしまう

その伊藤の言葉に、高瀬の気持ちが急く

人の流れの多い場所であったにもかかわらず、「友一(伊藤)のことが好きだ」と告白してしまう

自分が実はゲイであることも告白する高瀬

しかし、伊藤は高瀬の告白に「女性とも恋愛できる人とは付き合わないと決めてる」と返事をする

前カレで痛い思いをしている伊藤は、「子どもがほしくなった。結婚したくなった。という言葉にビクビクしたくない」といい、前カレが女性もイケルと知っていたから、自分はいつも我慢して無理をしていた。と言う

「ありがとう」といい去っていく伊藤

伊藤を追いかけたい高瀬

けれど、伊藤から信用されないのは今までの自分の不誠実さが招いたことだと追いかけることができない

伊藤がすっごくいい子なんですよ!!!

で、ところどころで高瀬に惹かれ始めているって描写も入るんです

だから・・・これは、両思いじゃん!いけるんじゃね?と思っていたら!!

「付き合わないと決めている」ですからねー!!

でも、伊藤の断る理由もよく理解できる!

これは、前カレがダメダメすぎた!!そりゃ、トラウマになっちゃうよ!!

がんばれ!高瀬さん!!伊藤くんの傷を癒やしてあげて欲しい!!

「隣の嘘つき」第4話(ネタバレ有り)

一度ふられた高瀬さん!がんばります

「女性と恋愛できる人とはつきあえない」と伊藤くんに振られてしまった高瀬さん

それから半月たち・・・伊藤くんからの連絡も途絶え・・・

だからといって、ふられた自分から連絡もできず・・・

でも、そんなの「言い訳」であることも自分でわかっていて・・・

しかし、こういう状況になっても自分が一体なにを守っているのか?

自分に問う高瀬さん

そんな高瀬さんに会社の上司が「悪いと思ってんだったら潔く謝れ」と言われるのです

その言葉に背中を押された高瀬さん

しかし・・・

「いつものところで待っている」と連絡し、既読もついているのに、伊藤くんは現れませんでした

伊藤くんを待っている間・・・伊藤くんのことを考え続け・・・自分は伊藤くんのことをわかっているようでなにもわかっていなかった。と思う高瀬さん

待ちぼうけをくらいながら、何度も、同じ連絡を伊藤くんに送る

そんなある日・・・

いつもの待ち合わせのカフェに行くと、伊藤くんと伊藤くんの元カレの姿を見つけてしまう

ようやく両思いになれたふたり!

元カレにいいように扱われていた伊藤君

元カレは自分に会いたくて伊藤くんがここにいると思い馴れ馴れしく話しかけてくる

「いいかげん。物分りの良い友一に戻れって」という失礼な元カレにいきなりケリを入れる高瀬さん

「友一を馬鹿にするな!」と叫ぶ高瀬さん

驚く伊藤くん

店員さんがなにごとかと出てきて、元カレは退場

伊藤くんもその場を離れるんだけど、高瀬さんは伊藤くんの後をひたすら追いかけます

「ゲイだったこと隠していてごめん」

「好きなんだ」

「俺は、ずっと友一だけをみているから!」

と伊藤くんに喋り続けます

伊藤くんはようやく立ち止まり、「本当に浮気しない?」と聞く

「高瀬さんに裏切られたら、おれ多分立ち直れない。だからコワイ」という伊藤くん

高瀬さんは、そんな伊藤くんをしっかりと抱きしめるのです

想いが通じ合ったふたりはベッドの中へ~!

今までひどい彼氏ばかりだった伊藤くん

ベッドの中で高瀬さんに「痛くないか?」と気遣われ、胸がいっぱいになっちゃう

高瀬さんも、好きな人と体を生まれて初めて重ねることができて、すごく幸せそう!!!

うわーん!!よかったね!!!

今までひどい彼氏ばっかりだった伊藤くんが、涙を浮かべちゃうシーンは、本当に感動しました

「これからは俺がずっと大事にするから」

高瀬さんもかっこいい!!!

もう!これ!クライマックスじゃない!?とおもっていたら、「つづく」となっていた

次回は、ラブラブなふたりかな?

楽しみにしたいと思います

「隣の嘘つき」第5話

12月14日発売のディアプラスにて掲載予定です

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須坂紫那先生は、とにかく絵が上手!絵だけでも見る価値ありの作家さんなんです!
テイストとしては、あるある寄りですが、のんびり楽しみたいときに読むと、とってもほっこりさせられます